三浦工匠店 新数奇屋造り100年住宅

ホーム > お宅拝見インタビュー > 200年の時を刻む老舗旅館「なかむらや」を復元

女将さんが“名指し”で指定した大工工事
 
 100年以上の歴史を誇る老舗旅館「なかむらや」は、東日本大震災で建物が崩壊の危機に晒され、県や有識者の調査からも3階部分の取り壊しが妥当と判断された。だがそこには7代目となる阿部寛さんと女将さんである武子さん(=写真)の強い「想い」が復活のシナリオの始まりとなった。女将さんが描いた改修のシナリオはどの大工棟梁に任せる香だった。浮かんだのが市内の三浦工匠店棟梁・三浦藤夫さんだった。「この“なかむらや”を生き返らせてくれる大工さんは三浦さんしかいないと、すぐに思い浮かびましたよ」と当時を振り返り、話しを始めた。

 話しを戻せば、震災前の平成10年5月に福島市が飯坂温泉の観光拠点としてオープンさせた豪農・豪商の館である「堀切邸」がある。その一角には江戸・安永4年に建築され、県内で最古となる土蔵「十間蔵」の復元工事が行われた。その工事を一手に引き受け手掛けたのが三浦工匠店だった。(写真=被災した座敷に耐震壁を設け復旧する)その仕事振りと職人さん達の評判は、現場から100メートルも
離れない女将さんの耳にもいつしか伝わった。工事の前後はもちろん、最中にも欠かすことのないご近所への気配り、心配りは、さらに三浦さんの建築への誠実さを膨らませた。「何かあったらウチもこの人に頼もう」といつしか考えていた女将さん。それが幸か不幸か、あの大震災で旅館の修復が現実となった。直接工事をお願いしたのは地元の建設会社だが、女将さんはつかさず、「大工工事は三浦工匠店という会社を指定してください」とお願いをしたのだ。(写真=館内に耐震格子8箇所を設ける)

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