三浦工匠店 新数奇屋造り100年住宅

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県立福島工業高建築科の生徒さんからの作文(2)
平成24年4月3日更新
● 外部講師講座について
建築科1年   作田康輔 

 今回の外部講師講座では、文化財などの古くから建っている建物の構造や、土地の環境、昔から使われている道具を体験することができました。貫がしっかりしている家は丈夫なだということやいい家の三原則“かっこう(設計)、いい材料、いい仕事”など学ぶことができました。家を建てるときは、その地元の木が一番いいということも学びました。これから自分の家を建てることになったら、今日学んだことを生かしたいと思いました。
 2、3校時目には、昔の道具などを体験しました。最初に“ちょうな”と“ヤリかんな”を体験しました。ちょうなではうまくたたけてできましたが、ヤリかんなは調整が難しかったです。その後、木組をやりました。木組では番付が合わず完成ができませんでした。最後にはかんなを体験しました。カンナは均等に力を加えてやるのができず、最初はうまくできなかったが、何回かやるうちに、コツをつかんでうまくできるようになりました。

 今回の講座で、昔の道具を使うことで昔の人達の加工の大変さを実感でき、貴重な体験をすることができました。そして、文化財の建物の構造などの話しを聞くことで、今まで知ることのできなかったことを学べてよかったです。今後もこのような活動を通して、いろいろなことを学んで、生かしていきたいと思いました。

● 外部講師講座について
建築科1年   佐藤正道 

 今回、外部講師講座を受けて、建築に関する知識をふやすことが出来た。1時間目は家をつくるのにとても大切な木について学ぶことが出来た。例えば、杉は山の下の湿っている部分に生えているため、家を造るときも上の部分より下の下の方に使った方がいいことや、逆にマツの木は比較的、山の高いところに生えているので、家の上の部分に使った方がいいということです。また、似たようなことで、日をたくさん受けて育った南側の木は家をつくる時も南側に使った方がいいということです。きっと木は、家になっても自然の状態と似ている環境にしておくことが大切なんだと思いました。2時間目からは、実習を行いました。一回目は、かんなを実際に使って見るのと、やるのは全然違うんだと教えられました。見た感じはとても簡単に見えるんですが、いざ自分がやってみると、力のムラなどで削れなかったり、途中で切れたりと、とても大変でした。講師に来てくれた人のすごさを思い知らされました。
 次は、やりカンナです。とても昔から使われ続けていることに驚きました。使ってみて、それなりに削ることはできたのですか、自分の思ったようには出来ず難しかったです。とても貴重な体験だったので楽しかったです。最後に継ぎ手や仕口について教わりました。最初はきっと難しいんだろうと思っていましたが、印に従えば簡単なんだと分かり面白かったです。また、このような機会があればいいなと思いました。

● 古建築見学会に参加して
建築科2年 高橋愛輔 

 今回は、飯坂に行き旧堀切邸と中村屋を見学した。旧堀切邸では、主屋の中で見学した。中は案外広く、和室の数が多かったのがわかった。あまり廊下は見あたらず、部屋と部屋がつなかっていたのも特長のひとつだと思いました。次は、足湯と手湯のエリアに入った。ここでは、お客さんを癒すために造られたものらしい。下蔵では舞台や稽古場に使用している。今回は扉が閉まっていたので、開いた様子を見てみたい。そして、十間蔵は何本もの柱が立っていた。300年で3センチ木は縮むらしい。新しく設けた柱も見られた。敷地はとても広く開放感があってとても気持ちが癒された。
 次に見学に行ったのは「なかむらや」だ。ここは飯坂の中でも古い旅館である。今では珍しい建て方をしているらしく、震災による修理が大変らしい。長い歴史があるので、昭和のなごりが残っているところもあって、心が落ち着く所でもあった。そして、階段の真ん中に通っている柱は五重塔のように耐震効果があるようだ。廊下を歩いていると少し傾いていたり、へこんだりしているところがあったので、地震の恐怖を改めて実感できた。しかし、あの地震に耐えた「なかむらや」は古い旅館にも関わらす、頑丈なんだと知った。それは建築家の人達の力なんだと思うと感動した。これからも今日のことを忘れずに生かせる機会が来れば生かしたいと思う。

● 古建築見学会に参加して
建築科2年 三浦 歩 

 今日は、飯坂に行って“旧堀切邸”と“なかむらや“を見学してきました。最初に見学したのは旧堀切邸で、最初に見た感じはきれいな外観で、それほど古い建物とは感じませんでしたが、話しを聞いてみると雑草が生い茂り、土台も腐って、荒れ放題の廃屋だったそうで、今の姿からは想像がつきませんでした。よくここまで復元したものだと感心しました。また、復元するのもただ建てればいいだけではなく、昔の材料をできるだけ用いて、それも傷付けずに配置するとのことで、とても大変な作業だったと思います。その中でも、一番由緒ある建物が「十間蔵」で、市の文化財に登録されており、復元も簡単では無かったそうです。
 次に見たのが“なかむらや”で、聞く話しによると250年前、江戸・明治に建てられたそうで、内部の装飾も最高の技術が使われ、震災もかろうじて耐え抜いたそうです。技術だけではなく、用いられた材利用も樹齢300年を超える杉など良質な素材で、現存では建てられないか、建てられたとしても10億以上のお金がかかるらしいです。自分たちの住んでいる近場にこれほど貴重な建築物があったということに驚くとともに福島県民として誇りを持つことができました。

● 阿部邸見学について
建築科3年 高橋 南 

 昔ながらの造りをしている阿部邸の中を見学できて良かったです、蔵もいままでも使っていることにも、人が住んでいることにもビックリしました。向かしながらの伝統ある大切にしながら、今暮らしやすいように造りかえている所など、今までとは違った発見があって、おもしろがったです。阿部さんが生活しているスペースは見学しませんでしたが、トイレなどは昔のつくりの部屋に今のつくりのトイレのつくりを入れて、よりつかいやすくしているとのお話しでした。
 外にはいつくも蔵があって、今までも使っているし、阿部邸にある大きさの蔵はめずらしいということでした。戸などは大きく思いイメージでしたが、20センチあるのに、見た目ほど重くはなかったです。どうして軽いのか少し気になりました。
換気用の窓も、昔は鉄こうしが無かったので、石でつくられていました。私は初めて見たので、珍しいと感じました。つくるのは変わっても、大きなつくりは今と変わりないんだと思いました。

 今回は、実際に住んでいる人の家を見学する貴重な体験ができて良かったです。今のくらしに合わせた昔ながらの家はとてもステキだと思いました。チャンスがあれば、またこう言う家に見学に行きたいです。

● 阿部邸見学について
建築科3年 堀内栄太 

 今日は自転車で阿部邸へ。見学では、見学とお茶の作法を習いました。私たちの班は、最初に見学をして回りました。阿部邸の庭はとても広く、大きな倉もあり昔ながらの造りになっていて、とても良かったと思います。また、内装は和風の造りが多く使われていも、地震などの災害にはとても強いことを話しで聞き、すごいと思いました。自分がとても興味を持ったのは、部屋の中に小さな窓があったことです。その窓は5人くぐりといって動物が入ってくるための窓だったということを教えてもらいました。そこにも昔ながらの工夫があったんだなあと思いました。
後半は、お茶の作法を学びました。和室の部屋で正座をして、阿部さんのたてたお茶をいただきました。お茶の作法を教えてもらうのは、初めての経験だったのでとても良い経験になりました。

 今回の見学は見学だけでなく、実際に体験するお茶の作法の勉強もできてとても良かったと思います。また、このように昔から残っている歴史がある建造物をしっかりと見ることができたため、今後の学習に生かしていかなければなあと思いました。また、高校生活中にできるだけ多くの建造物を見ておき、大学進学に向けてのいい体験にしておきたいと思いました。

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