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平成28年12月22日
●『矢吹邸』震災修理工事1・2期が完成しました
福島市成川の矢吹邸災害復旧工事が第一期に引き続き第二期がこのほど完了しました。第一期工事は、震災間もなく母屋を始め外塀など主要な工事に着手し、工事中には改修の模様を多くの建築関係者を始め同様に被害に遭った旧家・古民家を所有する皆様方が市内外から見学や調査にお越し頂きました。第二期工事は母屋の壁や板の間、硝子戸、廊下等の修理に当たりました。
この間、矢吹邸は平成26年に「国登録有形文化財」にもなりました。一時は解体の憂き目にも立たされましたが、家主様の大いなる決断により福島市から歴史建造物である同家が後世に遺る遺産となりました。
同家は改修や修復だけで終わることなく、改修と同時に部屋のひとつを茶室に改築し、奥様が「茶道教室」として不定期ながらも活用されています。現在、矢吹家住宅の建造物群はいずれも明治末期から昭和前期に建築された福島特有の豪農の舘として存在する貴重な建物です。今後も微細にわたる工事は続きますが、こうした歴史ある建造物を手掛ける機会に巡りあえることは大工職人として誇りでもあります。是日、一度お越しください。当社がご案内申し上げます。
●現場紹介はこちら
http://www.shinsukiya.jp/genba-history/2016/201612/index.html
平成28年12月14日
●福島市主催の『小屋組みから始める茅の葺き方教室』に協力!
当社は、12月4日に市民家園で行われた福島市教育委員会文化課主催『小屋組みから始める茅の葺き方教室』の茅葺き屋根葺き替え・工事の下地となる「小屋組み」の作成に協力致しました。
当日は、当社代表の三浦藤夫等が現地に小屋組みを設置しました。この後、参加した一般市民約50人が2時間に渡り、会津・下郷町の"大内宿結いの会"顧問の吉村徳男氏から大内宿の担い手の育成や茅葺き屋根保存等について講話を受け、吉村氏を始め同会の佐藤高光、田村一俊氏から「葺き方」や「小屋の組み方」等について2時間にわたって手解きを受けました。
福島市は、後世に福島市の歴史と文化を残す取り組みを積極的に進める一環として、同教室を開催しました。これまでにも市内河川で市民等による"茅の刈り取り"を行うなどして、古民家の茅葺き屋根の維持管理に努めています。
市では、こうした取り組みをさらに推し進めるため来年1月には「福島市かやぶき屋根保存会」を結成する予定です。
今後も多くの市民の皆様の参加とともに、福島市から消えゆく古い建築物の維持・保存と活用に協力したいと思っています。
■詳しくはネットマガジン・建設メディアをご覧ください
http://www.medianetplan.com/2016/029.html
平成28年12月5日
●福島市主催の"古民家めぐり"の講師を務めました
当社代表の三浦藤夫は、12月3日に行われました福島市主催による"ふれあい講座バスツアー『古民家めぐり』の講師を務めました。
このツアーは今年で3回目を迎え、年々市民の関心が高まり今年は80人を上回る参加申込があったそうです。
その中から20人が選ばれ、市が用意したバスに乗り込み、市内大森の豪商『月光醤油』、名倉の庄屋屋敷『佐久間邸』、さらに上名倉の『民家園』、土船の養蚕農家『梅津邸』、そして豪農『瓶子邸』を見学しました。当社の三浦は所属する「ふくしまの旧家を活かす会」の副会長として市教育委員会文化課からの依頼を受け建物の年代や構造、さらに建築様式等について説明を行いました。
参加者からは、「いつの時代?」「どんな生活をしていた?」「最大でどのくらいの人が住んでいた?」「建築の材料は何?」等、多くの質問が寄せられたそうです。三浦はその度に「こうした建築物は現在の大工や建築業者では造れないものばかりで、壊すことなく大切に遺すことが、福島市の歴史と文化を後世に残すことになります」と話したとのことです。
参加者も初めて触れる古民家の素晴らしさや保存の大切さ等を新たに「来年も参加してみたい」と話していたそうです。
平成28年10月31日
●当社初の【ゼロ・エネルギー住宅】S邸が完成
当社が、今年5月から市内笹木野に新築を進めていた『ゼロ・エネルギー住宅』S邸が完成しました。この住宅は国土交通省が"新しい住まいの形"として2012年に「ゼロエネ住宅」元年として取り組みを強化しています。
当社では初挑戦となりましたが、多くのメリットが実証されも今後は住宅のスタンダードな家づくりとなることも実感しました。何と言ってもイチバンは住まいのエネルギーを自分で生産し、消費する事で《ゼロ》にするシステムです。
『ゼロ・エネルギー住宅』には、太陽光発電の設置、羊毛断熱材の使用、トリプルガラスやペアガラスの設置等の装備基準で坪単価は高くなりますが、そうした基準をクリアすることで補助金制度が活用されます。年間のランニングコストも軽減されるメリットもあります。
2017年4月以降にも補助金の公募は始まると思われますので、新しい住まいをお考えの方は一度、現場をお訪ねください。詳しくご案内をいたします。
【S邸の概要】
・工事概要
木造2階建て母屋198平方メートル 物置41.25平方メートル。
・ 建設地
福島市笹木野小針道2-35
■ゼロエネ住宅を建てよう
http://ゼロエネ住宅.com/
平成28年9月28日
●福島市広報誌で歴史的建造物の大切さについて意見を述べました
福島市公報課が年4回発行する季刊誌『ふくしま 夢 つうしん』10月号特集企画「ふくしま古民家巡り」のコーナーで、当社代表の三浦藤夫が市広報課の取材を受けて、市内に遺る歴史ある建造物(旧家・古民家)の魅力や保存の大切さ等について意見を述べさせて頂きました。
その中で、三浦の口癖である「歴史ある建造物は一度壊したら二度造れない」の言葉を裏付けるような『特集』の仕上がりと福島市の旧家や古民家の保存と重要性について市民の皆様にお伝えできることに本人三浦も大変喜んでおります。
先人の高い技術を継承し後世に残すためにも、歴史ある建造物の修復、解体復元工事はこれからも大切な大工職人の仕事です。そのためには仕事がないとその建築技術は残せないのです。取り壊すための補助金や助成金を、今後は修復や復元工事に向けた公金として活用できる制度に国や県、さらに福島市に適用できる制度を構築できるように三浦が副会長をつとめる「ふくしまの旧家を活かす会」を通して活動を続けております。
誌上の「ふくしま古民家巡り」のコーナーには同じ「ふくしまの旧家を活かす会」の会長である瀬上町の『嶋貫邸本家』を始め、福島市が管理する『御倉邸』「旧広瀬座」当社が復元工事に携わった『旧堀切邸・十間蔵』などが紹介されています。
ぜひ、一読され福島市内にある歴史建造物の保存と活用の大切さにご協力を頂ければ有り難いと思います。
■「ふくしま夢つうしん」について
http://www.city.fukushima.fukushima.jp/soshiki/7/222.html
■ 「ふくしまの旧家を活かす会」について
http://www.medianetplan.com/kyuka/index.html
平成28年7月28日
●白河市の「歴史的風致建造物群」を見学してきました
当社代表の三浦藤夫は、副会長を務める「ふくしまの旧家を活かす会」のメンバー5名と今月19日、白河市のNPO法人「白河建築サポートセンター」の協力で白河市の歴史的風致建造物群を見学してきました。見学の目的は、白河市は城下町であったことから重要な歴史建造物が数多く点在し、これらを歴史まちづくり法に基づく「歴史的風致形成建造物」に指定し、保全を図る取り組みを進めていることです。同法人の鈴木節夫さんと堀川仁子さんの案内で指定された物件の中から代表的な建造物を見て回りました。
指定された建造物にはひとつひとつ指定の証である「銘板」が取り付けられ、建物の名称、指定番号、指定年月日、説明文で分かり易く説明されていました。副理事長の鈴木節夫さんは「平成23年当時は約250件以上の建築物をチェックしそのうち30件を指定し、現在も年に2から3件を指定対象に、白河市から委託を受けて現在も建造物の保存と維持に努めています」と話していました。
驚いたことは600万円(一棟)以上の改修費には半分の300万円を助成する制度があることでした。特に歴史的風致建造物群が密集する地区では道路の整備やポケットパークも建設され、古い建物と新しい建物を融合した城下町の風情を醸し出しています。
見学に際しては、所有者の皆さんの温かな接待と説明を受け、あらためて、白河市と市民が一体となった「歴史の趣を伝えるまちづくり」に胸を熱くして帰ってきました。10月には多くの会員を募って再度訪問する予定ですが、福島市でも一日も早く白河市のような取り組みを実践できるよう協力をしていきたいと思っています。
■歴史的風致形成建造物指定一覧(平成27年7月31日現在)
http://www.city.shirakawa.fukushima.jp/data/doc/1453256878_doc_7_0.pdf
■ 特定非営利活動法人 しらかわ建築サポートセンター
http://www.city.shirakawa.fukushima.jp/sp/page/page001147.html
平成28年7月1日
●『なかむらや旅館』が県広報TV番組で紹介されました
当社が東日本大震災の後に修復工事を手掛け、今年の「第32回福島県建築文化賞・復興賞」に選ばれました福島市飯坂温泉「なかららや旅館」が福島県の広報テレビ番組『キビタンGO!』(福島テレビ)の6月30日の放送で紹介されました。
放送では震災からの復興に向けた取り組みの中で優れた建築物にスポットをあて、復興を促進する姿を追っています。
当旅館の7代目当主の阿部寛さんは「震災直後から絶対に直すつもりでした」と語り、「自分と同じ気持ちで取り組んで頂いた設計士さん、大工さん、そして常連客からは建築材の提供を受ける等、多くの皆さんの後押しで復興できました」と感謝の言葉を述べていました。
建築に携わった者のひとりとして、これほど有り難いことはありませんでした。代表の三浦藤夫ともども、これからも県内の建築物の復興復旧に尽力したいと思っています。
■動画はこちらからご覧頂けます
https://www.youtube.com/watch?v=-Tmn_JbqxIM&feature=youtu.be
平成28年6月23日
●昭和天皇ご宿泊処・旧花水館「奥の間」の調査を進めています
当社の三浦藤夫代表と三浦慶顕専務は6月21日、東京から日頃、建築設計・管理等でアドバイスを頂いている建築家の中山章先生にもご同行を頂き、旧花水館『奥の間』の修復に向けた調査を実施しました。同奥の間は明治29年8月~昭和61年9月まで昭和天皇を始め皇族方が90年に渡り、御滞在・ご宿泊として49回ご使用になった「行在所」でした。
この度、現在の所有者でありますホテル聚楽の加藤治社長より「出来ることなら修復して市民の皆様に開放したい」というお話しを2014年10月に来福した際に頂きました。そのことが縁でこれまで下見をしてきましたが,今回,中山先生の立ち会いの下で本格的な調査を開始しました。
建物全体は明治時代の建築ですが、随所に当時の建築技術の素晴らしさに圧倒されます。『奥の間』は玄関から「離れ」、奥に「奥御殿」玄関から離れ(宿泊)奥には「茶室」が設置されています。建築技術の丁寧さは見事なもので、随所に当時の技術力の高さがうかがえます。全体的には歪みや傾きはあるものの、傷みは少なくしっかりした建築工法が読み取れます。
木造平屋建ての建物は、銅板葺きの純和風造りで、客室2部屋(奥御殿)と宿泊部屋2室(離れ)、さらに茶室と浴室があります。何度と増築が行われています。昭和22年に昭和天皇、昭和35年には天皇陛下・皇后陛下がお泊まりになられています。
福島市民の間にも修復・復元を望む声が多くあると聞いています。飯坂温泉街の活性化と福島市の文化財としても後世に遺す意味はあります。現在は登録有形文化財となっていますが、加藤社長は「将来は県や国の重要文化財として遺したい」話しておられました。また、福島市の小林香市長も今年3月に視察されました。福島市の歴史ある重要な文化財を遺すために、微力ながらお手伝いをさせて頂ければと思っています。(2016/06/23)
■ 建設メディアの記事もご覧ください
http://www.medianetplan.com/2016/014.html
平成28年5月24日
●福島市「浄楽園」の東屋高欄が完成しました
東北の名庭園として知られる福島市の「浄楽園」は昨年9月に東屋の屋根銅版葺き改修に引き続き、今年3月から取りかかった東屋の高欄(欄干)の取り付けも桜の花見客を前に完成しました。今後は天候を見ながら高欄の塗装が近々行う予定です。高欄には靑森ヒバ,縁葛にはクリ、縁板むにはケヤキの3種類の木を使用しました。欄干の全体の長さは12メートルになります。高欄の塗装も完成すれば,東屋と一体となって、さらに庭園の雰囲気を盛り上げ,訪れた人々の心を癒してくれることでしょう。 ぜひ,一度訪れて見てはいかがでしょう
■浄楽園ホームページ
http://www.jyourakuen.jp/
平成28年5月24日
●当社初の"ゼロ・エネルギー住宅"が着工しました
当社は、国土交通省が"新しい住まいの形"として取り組む「地域型住宅グリーン化事業 ゼロ・エネルギー住宅」の第一号住宅として、この5月から福島市笹木野にS邸新築工事を開始しました。
この住宅は,簡単に言いますと「その建物で作り出されたエネルギーと消費されるエネルギーが等しいか多いか」を論じるものです。すなわち「差し引きゼロ」の住宅を建築すると言うことになります。将来は、極当たり前の住宅として建築されるものです。この工事は今年10月末までは完成します。現場は野田中学校正門前ですので,お近くにお越しの際は,ぜひお立ち寄りください。現場をご案内致します。規模は木造2階建て、母屋が198平方メートル。外に物置が41.25平方メートル。建設地は福島市笹木野小針道2-35。
※ゼロ・エネルギー住宅の詳しい内容は下記のホームページへリンク願います。
■ ゼロエネ住宅を建てよう
http://ゼロエネ住宅.com/
平成28年4月25日
●交流ある工務店へ"震災・援助物資"を届けてきました
当社専務の三浦慶顕は、14日に発生した「熊本地震」で、兼ねてから所属する県建築大工業協会青年部で交流を深めていた熊本県益城町にある村田工務店へ部員3人で、ブルーシート、土のう、食料品などの援助物資を届けてきました。
同工務店とは3年前から、建築の勉強会等を通じて互いに訪問をする間柄だったことから、発生翌日の15日夜に出発、高速道路を乗り継ぎ、16日夜に現地に到着したそうです。九州自動車道植木ICを下りると激しい渋滞に遭ったほか、益城町の現地ではマンションの崩壊や全壊の家々、突然目にしたその光景は信じがたいものだったと言います。
益城町はこれまで大きな地震がなかっただけに古い家が多かったこと、さらに16日の本震では建築基準に則って建てた新築の家も倒壊していた姿に、あらためて人間の無力さと自然災害の恐ろしさを感じたと言います。余震が激しいことから、滞在時間わずか2時間で現地を後にしたとのことですが、今後の建築の在り方については、地形や立地等、根本的なことから見直しが必要ではないかと話しています。
平成28年3月7日
●伊達市指定文化財『極楽院』改築が完成しました
昨年8月に伊達市中畑の伊達市指定文化財「伊達家極楽院旧跡」(K・K邸)の改修工事が3月上旬にほぼ完了しました。これを機に県内外の建築士や建築家の皆さんから見学依頼も相次いでいます。3月5日は、当社代表の三浦藤夫が講師を務めます「ヘリテージマネージャー(歴史文化遺産活用推進員)」の養成講習会も開かれ、設計を担当しました菊池設計(福島市宮代)と施主様とともに、工事のテーマ、課題、概要等について説明しました。
同改築工事は、3世代同居の住まいとして生活することを基本に、建造物文化財『極楽院』として、500年近い重要な建築遺産であることから、元の状態に復元(特に護摩壇の部分)することが条件となりました。生活する面からも断熱化と耐震補強を行いました。
また、工事中の課題となった既存の柱、土台、梁の腐朽や白アリ対策、壁の傾き、軒下の下がり、屋根の傷み、屋根の傾き、照明や配線等にも取り組みました。工事概要は、木造2階建て延べ244.16平方メートルです。屋根は茅葺+野地板下地がるガルバリウム鋼板平葺き、外装はラスモルタル下地漆喰調塗装、内壁は土壁漆塗りで仕上げています。
東日本大震災から5年が経ち、県内から現在も多くの歴史ある建造物が消滅の危機に瀕しています。少しでも多くの保存と維持に貢献できればと思っています。解体を決意する前に一度、当社へご相談頂ければと思います。また、ご希望がありましたら、現場をご案内致しますのでご連絡をお待ちしております。
■関連記事 平成27年10月15日
伊達家・修検の触頭『極楽院』を改修しています
http://www.shinsukiya.jp/news/h27/index.html#151015
■『極楽院』参考ホームページ
http://kazenoshin.exblog.jp/8752572/
平成28年2月15日
●『暮らし快適満足フェア』に加盟店として参加しました
当社は2月13日・14日、福島駅西口の"エルテイ"と隣接のクリナップ福島ショールームで開かれた『暮らし快適満足フェア』に加盟店として参加しました。当社のお客様に日々進化する住宅設備機器を知って頂き、リフォームや増改築・新築の一助になればとご案内を差し上げました。当日は4月下旬の暖かさとなり、多くの皆様にお越し頂き感謝申し上げます。
同フェアには、当社の加盟店先であるクリナップ福島様を始めCORONA、Panasonic、TOSHIBA、HITACHI、MITSUBISHI等の各メーカーが出展し、「水まわり工房リフォームフェア」も同時開催され多くの皆様のご来場を頂きました。各社が誇るシステムキッチンを始めユニットバス、洗面化粧台、IHクッキングヒーター等が展示され、講習会や実演も開かれました。また、子どもさんを対象にパフォーマンスショーやご家族そろってのミニ縁日等も開催され多くの人々で賑わいました。
当社では、リフォームを計画されているお客様に、ご自分の目で確かめて頂くことはもちろん、安心して実行できるリフォーム計画にも会場でご相談を承りました。また、会場に起こし頂けなかった皆様にも当社が責任を持って相談を賜りますのでお気軽にご連絡を御願いします。
■クリナップ福島ショールーム
https://cleanup.jp/showroom/info/hokkaido_tohoku/fukushima.shtml
平成28年1月18日
●県建築文化賞表彰式で「復興賞」の意味新たに!
第32回福島県建築文化賞の表彰式が15日、福島市で行われました。当社が施工した『飯坂温泉・なかむらや旅館』が「復興賞」に選ばれ、その受賞式に当社代表の三浦藤夫が出席しました。
なかむらや旅館は、東日本大震災によって甚大な被害を受け、当初修復は困難な状態でしたが、由緒ある建築物であることから、「どうしても遺したい!」という同旅館の当主と女将さんからのご依頼でお引き受けしました。工事は予想通り難工事となりましたが、歴史ある建造物を遺すことが出来きたこと、多くの経験が得られたことが当社の宝となりました。また、当主の阿部寛様からは「これからも地域の財産として後世に残していくことが責務である」というコメントも頂きました。
さらに、審査委員長の長沢悟東洋大名誉教授からは「飯坂温泉・なかむらや旅館は、震災被害から再建し、由緒あるなりわいと歴史ある建物を再生させた」とする講評を頂きました。お施主様や審査委員長の温かい励ましを頂き、福島市に歴史と文化を遺せたことを誇りに感じております。まだまだ、福島市周辺には、文化財にふさわしい建造物が残されており、一つでも多くの傷ついた建築物を修復する手助けが出来れば有り難いと思っています。これからも「復興賞」の受賞に恥じることのない施工技術を今後も習得してまいります。
平成28年1月13日
●福島市教委が発行する「季刊誌」に紹介されました
福島市教育委員会(担当・文化課)が地域に伝わる伝統文化を次世代にどのように保存し、活用し、継承していくかを一般市民に発信する季刊誌『板木』(2016・Spring)に、当社の三浦慶顕(=写真)が担当する伊達市中畑の「極楽院」改修工事現場で、指揮する様子が紹介されました。
紹介されたのは、《気になるあの人》のコーナーで、"古い建物のこと、受け継ぐべき技術を今、学んでおきたい"と題し、見開きで紹介されています。師匠であり父である当社代表の三浦藤夫の背中を見ながら育った彼は、子どもの頃の遊び場だった材木置き場からいつしか自分で家を作ってみたいと思うようになり、18歳で当社に入社、雑用の合間に専門用語を学び、数年後には一般住宅新築工事が任せられるほどに成長しました。現在、師匠のアドバイスを受けながら古民家の技術を受け継いでいます。
今年3月の完成をめざす「極楽院」改修工事は、福島市飯坂の「堀切邸・十間蔵」の修復に携わった1年半の経験をどう活かすか、彼の腕が試される現場になりそうです。「古い建物と向き合うようになってから、仕事がよりおもしろくなった」と感想を述べていますが、今は現場の先輩達に多くの技術を学び、当社2代目の重責を背負いながらも日々、成長を続けて欲しいと当社代表も期待を寄せています。「皆様方の温かい目と、時には厳しく目で見守って頂ければ有り難い」とも話しています。
■伊達家・修検の触頭『極楽院』現場
http://www.shinsukiya.jp/news/h27/index.html#151015
写真は紹介された本文です(写真をクリックすると「拡大」出来ます)
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